PCの古いフォルダを整理していたら、見慣れない音楽ファイル(mp3)を見つけた。聴いてみたら「フーガの技法 第1番 BWV1080」だった。パイプオルガンの演奏。
MP3なのでデータ量が少なく、サウンド軽め。最初は「デジタルデータなのかな?」と思って身構えた。デジタルで作ったものは、たいてい平均律だから、オルガン音だと耐えがたい濁った響きになるのではないかと…
意外にも平均律ではなかった。調律は何だろう?
それまで、この曲はチェンバロでしか聴いたことがなかった。パイプオルガンの深い響き。4声の重なりが厚みのあるサウンドで迫ってくる。瞑想的で深遠な響き…。永遠の時を感じさせ、心慰められる…。
聴き終わった後、感動のあまり呆然としていた。
今まで聴いた中で最高峰の曲かもしれない…チェンバロの演奏とはまるで違った、魂を揺さぶるようなものがあった。
この曲をいつか自分で弾いてみたい!! こんな難しい曲、いつになったら弾けるのかわからないけど!! この時は、遥か彼方の遠い目標に感じていた。
ところが! ある人のブログを見て、考えが一転した。ブログ主は大人になってからピアノを再開した人だった。
「大人のピアノは弾きたい曲を『いつか』ではなく『今』弾くべき。大人の場合はいつまで弾けるかわからないし、いつ中断するかも予想できない。自身の健康や家族・仕事の都合によって、弾けなくなるかもしれない。だから『今』一番やりたいことをやるべき。」
なるほどなあ~。
5ちゃんねるで読んだ言葉も後押しになった。
「その曲が弾けるかどうかは難易度や技量よりも、その曲への愛情の強さで決まる」
いいこと言うなあ!
そうだ、今やろう。私にとっては無謀な試みかもしれないけど、この曲に対する愛情だけは確かなものがある。今すぐやってみよう。
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